遡ること
オープンして二日目の午後
お客様をお迎えする準備をしていると
「ピンポーン」とチャイムが
玄関を開けるとお花を手にした男性が
「○○○○○サトコさんですか?」と
「わたくしTの父でございます」
Tちゃん
高校のバスケット部の二つ年下の後輩です
暑い夏も寒い冬も厳しい練習を共にした
背が高くてボーイッシュで
ニコッと笑う顔が
とっても可愛い後輩でした
4年前
病が彼女を天国に連れて行ってしまいました
40代前半での旅立ち
あまりにも早過ぎました
Tちゃんはお母さんのお仕事を継いで
お花屋さんになるのが夢でした
「今頃は娘がこの花屋を継いでいるはずだったんですけれど
叶わなかったので、うちらがやってる次第です」
お父さんは笑いながらこうおっしゃって
Tちゃんがやっているはずだったお花屋さんの
素敵なアレンジメントを私に手渡してくれました
まるで
天国のTちゃんが笑いながら
「サト先輩、頑張ってください!」と言ってくれているような
彼女の明るい笑みを思い出すアレンジメント
胸が
目頭が
熱くなります
題名の
「何事も八分で生き急がない」は
Tちゃんのお母さんの言葉です
今回
私とTちゃんを繋いでくれた
同じく二つ年下のバスケ部の後輩
Hちゃんが
このお母さんの言葉を私に届けてくれました
これまで
八部どころか十分
ときには
十二分くらいまで頑張ってしまう私
結果
体調を崩したり
いつもイライラしていたり
毎日の生活や仕事の中で
頑張らなければならない
「ここぞ」というときは誰にでもあると思います
でも
一番大切なのは
健康であること
「元気があれば何でもできる」
byアントニオ猪木
私のサロンには
85歳のお客様もいらっしゃいます (ブログに掲載すること許可をいただいております)
先週開催された「とっておきの音楽祭」の日に
ご来店いただき
定禅寺通の緑道から聞こえてくる
「あの素晴らしい愛をもう一度」
「オー・シャンゼリゼ」
を一緒に口ずさみながら
トリートメントを受けられました
戦争の話
空襲の話
戦後の生活
いろいろな
お話を聞かせてくださいます
「私、こんな経験生まれて初めてよ」
そうおっしゃったことがあり
戦争をくぐり抜け
85年生きてこられた
人生の先輩に
初めての体験を提供させていただいているのかと思うと
嬉しくて涙が出てきて
この仕事に就いて良かったと思いました
それぞれの命を
それぞれの人生を
大切に
丁寧に
生きていきたいですね
Tちゃん
素敵なお花をありがとう